保護犬の「預かりボランティア」とは? 応募条件やボランティアの参加方法

「保護犬の預かりボランティア」とは

「預かりボランティア」とは、保護団体で保護したワンちゃんを、一定期間ご自宅で預かりお世話をするボランティアです。
基本的に預かり期間は、[新しい家族が決まるまで]ですが、場合によっては期限が決まっていることや「この期間であればできます」と希望を伝えることも可能です。必要なケアを行いつつ共に暮らし、新しい家族の元へ送り出すまで預かる活動です。

今回の記事では、「命を救うお手伝いがしたい」「預かりボランティアは聞いたことはあるけどよくわからない」「興味はあるけどあまり自信がない」と思っている方に向けて、預かりボランティアについて詳しく解説していきます。

「預かりボランティア」について

---どんな子を預かるの?

預かりの子の多くは動物愛護センターや動物愛護団体により保護された「保護犬」です。

  • 何らかの事情で飼えなくなり手放された子
  • 元野犬
  • 繁殖引退犬
  • 多頭飼育崩壊からレスキューされた子
  • ネグレクトや虐待に遭った子 など

動物愛護センターには、日々たくさんの犬猫が収容されています。保管期間を過ぎると、収容された子たちは「飼い主がいない」ものとみなされ、殺処分の対象となってしまいます。
殺処分される子たちをなくすためにも預かりボランティアの協力は必要不可欠になります

預かりボランティアになる条件

「預かりボランティア」は誰でも簡単に出来るわけではなく、里親になるのと同様にいくつか条件があります。
里親になることよりはハードルが低いですが、命を預かり、家族を探すお手伝いをするにはそれなりの覚悟と責任が伴います。
主に以下のような項目が預かりボランティアの条件です。

  • ペット可住宅に住んでいること
  • 完全室内飼育
  • 家族全員が保護犬に理解があり、同意していること
  • 犬の飼育経験がある
  • 脱走防止対策を徹底して出来ること
  • 預かりっ子の様子(写真や動画)を、日々団体へ報告もしくはSNS等でシェア出来る方

その他、譲渡会への参加や開始前の自宅調査なども挙げられます。
里親になる条件との違いには、

  • 飼育経験の有無
  • 単身でもOK
  • 長時間のお留守番

などがあり、里親になる場合には単身者は不可となることも多いですが、預かりボランティアであれば保護犬と暮らすことが可能です。里親になる場合、長時間のお留守番があるご家庭はハードルが上がってしまいますが、預かりであればある程度のお留守番は許容範囲となることがあります。

預かりボランティアを始める手順

まずお住まいの地域や県で、預かりボランティアを募集している動物保護団体を探し、申し込み、条件を満たしているかの審査を経て、預かりボランティア開始となります。
実際にお預かりを始める前に、ケージなどの必要物資を揃えておく必要があります。団体から借りられるのかどうかやフードはどれがいいかなど、保護団体の担当の方としっかり話をしておく必要があります。

現在沖縄で預かりボランティアを必要としている保護団体は、以下の通りです。

【NPO法人ワンズパートナーの会】
シェルターを持たず、預かりボランティアが各家庭で保護をしているため預かりボランティアが必要不可欠です。
公式サイトはこちら

【Okinawa Doggos】
中型・大型犬をメインで保護している団体です。常に預かりボランティアを募集しています。
公式サイトはこちら

【OPMR】
基地の中で保護活動をしている愛護団体です。主にパピーミル(悪徳ブリーダー)からのレスキューをしています。
公式サイトはこちら

期間

預かる期間は、基本的に「里親さんが決まるまで」です。短期だと数泊〜、長期だと年単位になる場合もあります。
「この期間なら可能です」ということを伝える事で団体側で調整する事も可能な場合があります。その際は保護団体へご相談ください。

費用

保護団体によって多少異なりますが、基本的にドッグフードやペットシーツなどの日用消耗品は、預かりさん負担、医療費は団体負担になることが多いです。

よくある質問

Q1:預かる子は選べる?
→基本的に選ぶことはできません。ただ、マンションなど家の規定により小型犬しか受け入れられないなどの事情があれば、保護団体の担当者に申し伝えください。受け入れてみてどうしても難しいと判断した場合、断る事もできます。(先住犬との相性が悪いなど。)

Q2:子供がいるけど出来る?
→小さなお子様がいるご家庭でも預かりボランティアは可能です。
ただ、どうしても小さなお子様が苦手なワンちゃんもいますので、そこは団体側が考慮の上、預ける子を決めます。

Q3:お留守番時間が長いけど大丈夫?
→出来るだけお留守番時間は短い方が好ましいですが、長時間留守にしても比較的大丈夫な子であれば預かりをすることは可能です。

Q4:預かる中で情が移り、里親として引き取りたくなった時は?
→預かりボランティアさんがそのまま家族をして迎えることも可能です。一緒に時間を過ごす中でどうしても「家族をして迎えたい」という気持ちが芽生えてきたらまずはそのワンちゃんの所属する保護団体へご相談ください。ただし、長時間のお留守番時間や単身者など、様々な状況・条件を見て譲渡かできるかどうかを団体側が判断します。

「今は飼えないけど、いつかはワンちゃんをお迎えしたい」
「子どもに犬を飼うということを学んでほしい」
「命を救うお手伝いがしたい」

そう考えている方。あなたの助けを必要としているワンちゃんが沢山います。

預かりボランティアをする時には、そのワンちゃんが「幸せになるため」にいずれ「お別れ」することを覚悟しておかなければいけません。

生き物の命を預かることなのでもちろん生半可な気持ちでは出来ません。が、里親さんに繋げ、幸せになっている姿を見るのはとても嬉しく感動するものです。

預かりボランティアは命のバトンを繋ぐ立派な活動です

殺処分をなくす、不幸な命をなくすためには「預かりボランティア」の存在が必要不可欠です。
もし、少しでも興味があればぜひ保護団体へお問い合わせください。

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